小規模事業者持続化補助金の第8回受付締切分以降の公募要領が2022年3月22日に公開されました。
2022/03/23現在でわかっている情報や、申請時に気をつけたいことをご紹介します。
なお、最新情報につきましては、日本商工会議所ホームページをご参照ください。
1. 小規模事業者持続化補助金とは?
小規模事業者持続化補助金とは、従業員数が少ない事業者が経営を見つめ直し、今後も持続的な経営ができるように計画を立てた上で、販路開拓や生産性向上に取り組んでいくことを支援する制度です。
ポイントは、自身で持続的な経営のための経営計画を作成すること、そして、販路開拓または生産性向上への取組みが支援対象となっている点です。
これまでに7回の受付があり、2022/03/23現在では第8回の受付についてが公開されています。
第8回目から通常枠に加え、下記の5類型の特別枠が新設されました。特別枠にあてはまると補助率や補助上限金額が通常枠よりも高くなります。
詳細は公式サイトをご確認いただければと思います。
類型 | 概要 |
---|---|
賃金引上げ枠 | 販路開拓の取り組みに加え、事業場内最低賃金が地域別最低賃金より+30円以上である小規模事業者 ※赤字事業者は、補助率3/4に引上げるとともに加点を実施。 |
卒業枠 | 販路開拓の取り組みに加え、雇用を増やし小規模事業者の従業員数を超えて事業規模を拡大する小規模事業者 |
後継者支援枠 | 販路開拓の取り組みに加え、アトツギ甲子園においてファイナリストに選ばれた小規模事業者 |
創業枠 | 産業競争力強化法に基づく「特定創業支援等事業の支援」を受け、販路開拓に取り組む創業した小規模事業者 |
インボイス枠 | 免税事業者であった事業者が、新たにインボイス発行事業者として登録し、販路開拓に取り組む小規模事業者 |
2. 小規模事業者持続化補助金の補助金額はどのくらいになるか?
補助対象となった事業にかかった経費に補助率をかけて算出される金額が補助金として交付されます。ただし、上限が定められている場合は、その限度額を超える部分は補助されません。
通常枠か特別枠か、または補助対象経費の類型によっても上限金額、申請可否が変わります。詳しくはガイドブックをご確認ください。
<注意点>
・ウェブサイトやECサイト等を構築、更新、改修するために要する経費(ウェブサイト関連費)は、第8回受付以降、申請要件が変わりました。
・ウェブサイト関連費のみによる申請はできません。
・ウェブサイト関連費は、補助金交付申請額の4分の1を上限とします。
・以下の経費はすべてウェブサイト関連費として扱われます。
-商品販売のためのウェブサイト制作や更新、
-ネットによるDM発送、
-Google広告等のネット広告、
-バナー広告等の制作、
-効果や作業内容が明確なウェブサイトのSEO対策、
-商品販売のための動画制作
3. 小規模事業者持続化補助金の補助対象になるのは?(要件)
補助対象事業者に該当し、補助対象となっている経費として支出を計画した場合に、採択され補助金が交付されます。
補助対象事業者は、法人の他に個人事業主でも対象となっており、また、業種ごとに設けられている従業員数の要件を満たす必要があります。宿泊業・娯楽業以外の商業・サービス業については、常時使用する従業者が5人以下、その他の業種については20人以下となっていれば、小規模事業者に該当することになります。
その他にも、資本金、課税所得、過去の採択実績の有無などでも要件が設けられていますので、ご確認ください。
4. 小規模事業者持続化補助金の申請時に気をつけたいこと
補助金制度を活用するにあたっては、申請前にいくつか注意しなければならないことがあります。見落としがちな注意点をご紹介させていただきます。
・補助事業を遂行する際には自己負担が必要となり、補助金は後払いとなること。
・補助金は収益として計上されるものであって、法人税・所得税の課税対象となること。
・電子申請に使用するJグランツでは、GビズIDアカウントの取得が必要となりますが、アカウントの取得には数週間程度かかること。
・補助事業の目的に合致しないものや、必要な経理書類(見積書・請求書・領収書等)を用意できない場合は、補助対象とはならないこと。
・交付決定前に発注・契約、購入、支払い(前払い含む)等を実施したものは補助対象外となること。
・クレジットカード払い等で、口座から引き落とされた日が、補助事業実施期限を過ぎている支払いについては、補助対象外となること。
・補助金返還の義務が生じるケースがあること。
5. 最後に
小規模事業者持続化補助金についてはいかがでしたでしょうか。
借入と違って利子負担がないなどメリットがある反面、時間がかかること、手間も生じるなどのデメリットもあります。ご状況に照らしながら、自社に合った方法が選択できるとよいと思います。
きらくにコンサルティングでは、個人や中小企業のお客様を中心に、ホームページ導入や補助金活用等をご支援しています。友人に質問するかのような、相談しやすさ・聞きやすさを大切にしながら、どんな方法が、コスパ的によいかご一緒に考えさせていただきます。
ご検討中であれば、ぜひご連絡いただければと思います。